無期限先物(パーペチュアル)とは?仕組みと24時間の価格発見をやさしく解説

  1. 無期限先物は、決済期限のない先物です。
  2. 「資金調達率」は、買い方と売り方の間の定期的な支払いです。
  3. 1時間あたりの率の中央値は、6契約で0.000000%から+0.001250%でした。
節ごとの要点 (14)
  1. 期限があるのがふつうの先物、期限がないのが無期限先物です。
  2. 満期と資金調達率は、別々の契約条件です。
  3. 頻度は取引所によって違います。
  4. 率が決めるのは支払いの向きと額で、将来の価格ではありません。
  5. 対象は、5つの区分から選んだ6契約です。
  6. 40日間、1契約あたり960時間の記録で、欠けた時間は0件です。
  7. 記録の値に100を掛け、中央値と最小・最大を契約ごとに出しました。
  8. 1時間あたりの率の中央値は、6契約で0.000000%から+0.001250%でした。
  9. プラスの時間の割合は、契約によって5.63%から94.48%まで違いました。
  10. 1日の合計の中央値は、6契約で-0.0036%から+0.0292%でした。
  11. 数えたのは6契約、40日間の支払いの率です。
  12. 無期限先物と現物の価格の差を、乖離と呼びます。
  13. 閉まっている時間にも、無期限先物という契約の価格がつきます。
  14. 表示は参考値で、現物の株価そのものではありません。
目次

無期限先物(パーペチュアル)とは、決済期限のない先物取引の一種です。この記事では、その仕組みと「資金調達率」を整理します。

資金調達率の大きさは、6つの契約の記録で数えました。期間は2026年8月20日から9月28日までの40日間です。

無期限先物とは何か

期限がない先物、ということ

先物取引には通常、「いつまでに決済する」という期限があります。この期限が属する月を限月といいます。期限が来ると、その契約は精算されて終わりです。

無期限先物には、この期限がありません。英語の perpetual は「永続する」という意味です。ポジションを持ち続けている限り、原則としていつまでも保有できます。

期限があるのがふつうの先物、期限がないのが無期限先物です。

ふつうの先物との違い

二つを並べて比べます。

ふつうの先物と無期限先物の違い ふつうの先物には決済期限(限月ごと)があり、無期限先物には期限がなく、価格を近づける仕組みは資金調達率です。 ふつうの先物と無期限先物の違い 違いの出発点は、期限があるかどうかです ふつうの先物 無期限先物 決済期限 あり(限月ごと) 決済期限 なし 期限が来たら 精算されて終わり 期限が来たら その日が来ない 価格を近づける仕組み 最後は同じ価格で 精算される 価格を近づける仕組み 資金調達率
ふつうの先物と無期限先物の違い。違いの出発点は、期限があるかどうかです。
比べる点ふつうの先物無期限先物
決済期限あり(限月ごと)なし
期限が来たら精算されて終わりその日が来ない
保有できる期間限月の期限まで原則としていつまでも
現物価格との関係期限に、契約で定めた基準で精算される期限の精算がない
精算か支払いか期限の精算資金調達率

どこで使われているか

  • もともと:暗号資産(仮想通貨)の取引で広く使われるようになった仕組み
  • 近年:株式や株価指数、商品、為替を対象にしたものも登場

満期と定期的な支払い

期限がある先物には、決まった決済日があります。精算の基準も契約で決まっています。

無期限先物には、予定された満期がありません。取引価格と参照する価格は、別々の値です。

資金調達率の支払いは、取引所が決めた間隔で行われます。率の符号が、支払う側を決めます。

満期と資金調達率は、別々の契約条件です。

資金調達率(ファンディングレート)の仕組み

資金調達率(ファンディングレート)は、無期限先物の建玉に伴う定期的な支払いです。率が、買い方と売り方の間の支払いを決めます。英語では Funding Rate といいます。

まず、支払いの向きから

資金調達率の符号が、支払いの向きを決めます。

資金調達率の支払い方向 資金調達率が正なら買い方が売り方に、負なら売り方が買い方に支払います。 資金調達率の支払い方向 資金調達率の正負で、支払いの向きが決まります 資金調達率が 正のとき 買い方 売り方 支払う 資金調達率が 負のとき 買い方 売り方 支払う
資金調達率の支払い方向。矢印は、買い方と売り方の間の支払いの向きだけを表します。
  • 資金調達率がプラスのとき:買い方が売り方に支払う
  • 資金調達率がマイナスのとき:売り方が買い方に支払う

いつ、誰と誰がやり取りするのか

やり取りは、一般に一定時間ごとに行われます。たとえば数時間ごとや1時間ごとなど、取引所によって異なります。

この記事で数えた記録は、1時間ごとです。やり取りをするのは、買い方(ロング)と売り方(ショート)です。

頻度は取引所によって違います。

率が決めるもの

資金調達率が決めるのは、支払いの向きと額です。額は、建玉の評価額に率を掛けて求めます。

資金調達率と、参照する価格との差は、別々の量です。符号は、将来の値動きを保証するものではありません。

率が決めるのは支払いの向きと額で、将来の価格ではありません。

何をどう測ったか

記録の対象

対象は6つの契約です。盤面の区分のうち5つから選びました。指数は日本と米国の2契約、ほかは1契約ずつです。

盤面の区分契約(盤面の表示名)
指数日経225、S&P500
米国株エヌビディア
商品金
為替ドル円
暗号資産BTC/USD

盤面の全契約の集計ではありません。日本株と上場前の区分からは選んでいません。

対象は、5つの区分から選んだ6契約です。

期間と件数

期間は協定世界時(UTC)の2026年8月20日0時から9月29日0時までです。日本時間では8月20日9時から9月29日9時までです。

40日間で、1契約あたり960時間です。6契約の合計は5,760件で、欠けた時間は0件でした。

取得元はHyperliquidの公開APIの、資金調達率の履歴です。取得日は2026年9月29日です。

40日間、1契約あたり960時間の記録で、欠けた時間は0件です。

計算の方法

1時間あたりの資金調達率は、記録の値に100を掛けた百分率です。表示は小数第6位までの四捨五入です。

中央値は、960個の値を小さい順に並べた中央の値です。偶数個なので、中央の2つの平均です。

範囲は、期間の中の最小の値と最大の値です。年率への換算はしていません。

記録の値に100を掛け、中央値と最小・最大を契約ごとに出しました。

当サイトの記録

1時間あたりの資金調達率

表の値は、どれも1時間あたりの資金調達率です。Nは、数えた時間の数です。

契約中央値最小最大最も多い値(時間の数、割合)
日経225(N=960)+0.000625%-0.031550%+0.021139%+0.000625%(392時間、40.83%)
S&P500(N=960)+0.000625%-0.004293%+0.003031%+0.000625%(544時間、56.67%)
エヌビディア(N=960)+0.000625%-0.010441%+0.010580%+0.000625%(685時間、71.35%)
金(N=960)+0.000625%-0.005792%+0.006076%+0.000625%(601時間、62.60%)
ドル円(N=960)0.000000%-0.019626%+0.002510%0.000000%(548時間、57.08%)
BTC/USD(N=960)+0.001250%-0.001595%+0.008977%+0.001250%(689時間、71.77%)

期間は2026年8月20日から9月28日(UTC)です。割合は、960時間に対する割合です。

中央値の読み方

6契約のうち4契約で、中央値は+0.000625%でした。BTC/USDは+0.001250%、ドル円は0.000000%でした。

評価額100万円の建玉に掛けると、+0.000625%は1時間あたり6.25円です。+0.001250%は12.50円です。

6契約とも、中央値は最も多く記録された値と同じでした。その値の時間は、契約ごとに392時間から689時間です。

範囲の読み方

最小と最大の差が最も大きかったのは日経225です。最小は-0.031550%、最大は+0.021139%でした。

評価額100万円に率の絶対値を掛けると、315.50円と211.39円です。最小は9月28日23時、最大は9月5日20時(UTC)の記録です。

差が最も小さかったのはS&P500です。最小は-0.004293%、最大は+0.003031%でした。

1時間あたりの率の中央値は、6契約で0.000000%から+0.001250%でした。

符号と1日の合計

プラスの時間とマイナスの時間

率がプラスの時間は、買い方が売り方に支払った時間です。マイナスの時間は、売り方が買い方に支払った時間です。

契約プラスの時間マイナスの時間0の時間期間の合計
日経225633(65.94%)327(34.06%)0(0.00%)-0.5654%
S&P500769(80.10%)191(19.90%)0(0.00%)+0.2992%
エヌビディア882(91.88%)78(8.13%)0(0.00%)+0.5516%
金907(94.48%)53(5.52%)0(0.00%)+0.7540%
ドル円54(5.63%)358(37.29%)548(57.08%)-0.5511%
BTC/USD903(94.06%)57(5.94%)0(0.00%)+1.0773%

プラスの時間の割合が最も高かったのは金で、94.48%でした。最も低かったのはドル円で、5.63%でした。

期間の合計は、960個の値を足した値です。複利の計算はしていません。表示は小数第4位までです。

割合は小数第2位までの四捨五入です。エヌビディアの行は、3つの割合を足すと100.01%になります。

プラスの時間の割合は、契約によって5.63%から94.48%まで違いました。

1日の合計

1日の合計は、UTCの日付ごとに24個の値を足した値です。日本時間では9時から翌日9時までです。

契約1日の合計の中央値最小(UTCの日付)最大(UTCの日付)プラスの日 / マイナスの日 / 0の日
日経225+0.0090%-0.2147%(2026-09-26)+0.0523%(2026-09-14)23 / 17 / 0
S&P500+0.0100%-0.0153%(2026-09-14)+0.0155%(2026-09-01)34 / 6 / 0
エヌビディア+0.0150%-0.0256%(2026-09-13)+0.0422%(2026-09-18)38 / 2 / 0
金+0.0152%-0.0299%(2026-08-27)+0.0443%(2026-09-14)38 / 2 / 0
ドル円-0.0036%-0.0887%(2026-09-21)+0.0130%(2026-09-01)9 / 27 / 4
BTC/USD+0.0292%+0.0042%(2026-09-12)+0.0500%(2026-09-21)40 / 0 / 0

40日とも、24個の値がそろっていました。BTC/USDは、40日すべてで1日の合計がプラスでした。

日経225は、プラスの日が23日、マイナスの日が17日でした。

1日の合計の中央値は、6契約で-0.0036%から+0.0292%でした。

この記録の範囲

この記録は、支払いの率を数えたものです。率が記録された後の価格の動きは数えていません。

対象は6契約の40日間です。ほかの契約とほかの期間の値は含みません。

数えたのは6契約、40日間の支払いの率です。

株式の無期限先物と24時間の価格発見

現物とは別の価格

無期限先物の価格は、現物そのものの値段ではありません。現物の価格を参考にした、もう一つの価格の目安です。

二つの価格は、常に一致するわけではありません。この差を乖離といいます。

無期限先物と現物の価格の差を、乖離と呼びます。

市場が閉まっている時間の話

日本株や米国株の現物市場には、開いている時間と閉まっている時間があります。市場が閉まっている間、その銘柄が「今いくらか」を知る手立ては限られます。

現物市場と無期限先物の関係 現物市場には開いている時間と閉まっている時間があり、無期限先物は閉まっている時間帯にも取引が続くことがあります。表示価格は参考値です。 現物市場と無期限先物の関係 現物の価格を参考にした、もう一つの価格の目安 現物市場 開いている時間 閉まっている時間 無期限先物 閉まっている時間帯にも 取引が続くことがある 参考にした 現物の価格 無期限先物の価格 もう一つの 価格の目安 表示は参考値で、現物の株価そのものではありません。
現物市場と無期限先物の関係。時間帯のブロックは等幅で、時間の長さの比率は表していません。

閉まっていても値がつく

株式を対象にした無期限先物は、こうした時間帯にも取引が続いていることがあります。市場が閉じている間にも売買が行われ、価格がつきます。

現物市場が閉まっている間も、無期限先物の売買で価格がつくこと。この記事では、これを価格発見と呼びます。

この価格は、無期限先物という契約の取引価格です。現物市場の気配値でも、次の寄り付きを推定した値でもありません。

閉まっている時間にも、無期限先物という契約の価格がつきます。

カブカ24での位置づけ

カブカ24では、海外のデリバティブ市場で取引される無期限先物の価格を扱っています。これを24時間の「参考値」として、日本語で表示しています。出典の詳細は、当サイトの「このサイトについて」に記載しています。

これは現物の株価そのものではなく、あくまで参考としての価格です。表示には、現物市場が閉まっている夜間や早朝の時間帯も含まれます。

表示は参考値で、現物の株価そのものではありません。

よくある疑問

Q. 期限がないなら、ずっと持てるのですか

A. ポジションを持ち続けている限り、原則としていつまでも保有できます。

Q. 資金調達率はいつ発生しますか

A. 一般に一定時間ごとで、取引所によって異なります。この記事で数えた記録は1時間ごとです。

Q. 資金調達率はどのくらいの大きさですか

A. 6契約の各960時間の記録で数えました。1時間あたりの率の中央値は、6契約で0.000000%から+0.001250%でした。最小は-0.031550%、最大は+0.021139%です。

Q. 資金調達率がプラスなら、値上がりしますか

A. プラスは、買い方が売り方に支払う向きを示します。将来の値動きを保証するものではありません。

Q. 表示されている価格は、現物の株価ですか

A. 現物の株価そのものではありません。現物の価格を参考にした参考値です。

まとめ

  • 無期限先物は、決済期限のない先物です。
  • 資金調達率は、買い方と売り方の間の定期的な支払いです。
  • 1時間あたりの率の中央値は、6契約で0.000000%から+0.001250%でした。
  • 率がプラスの時間の割合は、契約によって5.63%から94.48%でした。
  • 表示される価格は、あくまで参考値です。

本記事は仕組みの説明です。特定の取引を勧めるものではありません。

変更履歴: 2026-09-29 満期と資金調達率の説明を英語版とそろえました。記録の節を、資金調達率の1時間ごとの記録の集計に替えました。

出典: JPX『用語集 限月(げんげつ)』取得日 2026-10-10 / Hyperliquid公開API(当サイトの表示価格) / 公開日: / 最終更新: / 無期限先物由来の価格は参考値です。

出典: JPX『用語集 限月(げんげつ)』取得日 2026-10-10 / Hyperliquid公開API(当サイトの表示価格) / 公開日: / 最終更新: / 無期限先物由来の価格は参考値です。